ASD・ADHDかもしれないで10年逃げ続けていました
正直に言うと、
精神科や心療内科に行くことは、10年以上前から頭の片隅にありました。
ASD、ADHD、うつ病、PTSD。
どれか一つではなく、すべて当てはまる可能性があるのではないかと、ずっと思っていました。
それでも、病院には行きませんでした。
というより、逃げていました。
理由ははっきりしています。
認めたくなかったことと、強い偏見を持っていたからです。
病院から逃げ続けていた理由
「自分は障害者ではない」
「気の持ちようでどうにかなる」
「甘えているだけだ」
そう思い込むことで、どうにか自分を保っていました。
正直に言えば、
精神障害を持つ人を、どこかで下に見ていた部分があったと思います。
同時に、そうなってしまう自分を心底恐れていました。
だからこそ、
見ないふりをし続けてきました。
10年以上。
病院に行く決断をしたきっかけ
決定的な理由は一つではありませんでした。
日常生活の中で、
自分とよく似た症状を持っていそうな人が、少しずつ目に入るようになりました。
「あれは、自分と同じではないか」
そう感じる場面が増えていったのです。
そしてもう一つ、大きな出来事がありました。
正面から、人格を否定されるような言葉を投げかけられたのです。
「お前は障害だろ」
誹謗中傷に近いその言葉を受けたとき、
不安よりも先に、心の底から怒りが込み上げてきました。
悔しさと怒り、
そして「もしかしたら本当にそうなのかもしれない」という疑念。
逃げ続けてきた現実から、目を背けられなくなりました。
待合室で強く感じた感情

病院に入り、待合室に座った瞬間、
これまで書いてきた通りの感情が一気に押し寄せました。
「一緒にするな」
最低な感情だと思います。
しかし、これが当時の正直な気持ちでした。
それほどまでに、
認めたくないという感情が強くあったのです。
診察室で感じたこと
診察室に入ってからの自分は、少し意外でした。
緊張も、不安も、恐怖も、ほとんど感じませんでした。
スッキリした感覚もありません。
強いて言えば、
感情がほぼ「無」に近い状態でした。
ただ淡々と、
これまでの症状や、現在の状態、今後に対する不安を話しただけです。
先生は丁寧に話を聞いてくれていました。
それでも、どこかで
「馬鹿にされているようにも感じてしまう自分」がいたのも事実です。
診断テストと、その結果
ADHD、ASD、うつ病に関する診断テストも受けました。
特別なことをしたわけではありません。
質問に対して、思った通りに答えただけでした。
そして、この日の結果としては、
診断は出ませんでした。
診察料は、テスト代を含めて7000円ほどでした。
正直、もっと高額になるものだと思っていたため、そこは意外でした。
しかし、金額の問題ではありませんでした。
診断が出なかったことで残った感情
これまでに、身近な人や友人、その家族が、
初診の日に診断を受けているのを見てきました。
そのため、
「自分は思い込みでADHDやASD、うつ病だと思っているだけなのではないか」
そんな考えが頭から離れませんでした。
不快でもなく、
不安とも少し違い、
恐怖でもなく、
喜びでもありません。
言葉にするのが難しい、
胸を締め付けられるようなぐちゃぐちゃした感覚だけが残りました。
最終的に残ったのは、二つの感情です。
- 自分は本当に何らかの障害なのではないかという不安
- 何も診断がされなかった不安
どちらも、重く心に残りました。
次に進むしかありません
次回の診察は、1週間後に予定されています。
結果の説明と、薬が処方される予定です。
正直なところ、
今も安心できてはいませんし、何も解決していません。
それでも、
逃げ続けていた場所に、自分の意思で足を運んだ
その事実だけは残りました。
これは結論ではありません。
まだ途中経過です。
ただ、この出来事を記録することで、
少なくとも「なかったこと」にはせずにいようと思います。
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